50歳、働きながら通信制大学で学ぶ日々の記録

2023年04月 産業能率大学通信教育課程に入学しました

長く働き続けるために必要なことを社員に語る(備忘録)

今週末は会社の親睦会組織の総会と懇親会が予定されている。

コロナ過ではずっと「総会は書面決議、懇親会は料理と飲み物を持ち帰るだけ」であったので、社員が一堂に集まり懇親を深める場は実に久しぶりだ。

 

総会と懇親会の間には、社内行事として永年勤続者など社員表彰があり、そこで私は社長として、社員に簡単な挨拶をする。

すごく昔のことではあるが、私は文章を書くのが好きでコラムやエッセイの連載を持っていた。また、ほかにスピーチ原稿を頼まれて書いていた経験があるので、ちょっと文章を整理をすれば話す内容などには困らない。

 

私の挨拶にはフォーマットがある。

今回の場合では、まず冒頭で親睦会役員の苦労を労い、次に「久しぶりの懇親会の場を有意義なものとしてもらいたい」という願いをあえて伝える。そして社員に対して話すのは、「長く働き続けるために必要なことは、大きく3つの要素によって成り立っている」ということ。

 

1つ目は、健康かつ生活の基盤がしっかりとしていること

もちろん健康でなければ長く働くことは難しい、ほかに、家庭の事情などで遠方へ引っ越してしまうなど、生活の基盤に大きな変化があれば、転職を余儀なくされてしまうかもしれない。

つまり、まずは健康かつ生活の基盤がしっかりとしていなければならない。これは、私を含め社員それぞれの努力によるところが大きい。

 

2つは目、遣り甲斐と長く働くことに不安がないこと

その仕事は遣り甲斐のあるものか、そして、得られる給料や休日は満足のいくものなのか。有給は取得しやすいのか、さらには育児や介護で大変なときに会社はサポートしてくれるのか、怪我や病気の際の補償はあるのか、長く働いた後の退職金は積み立てられているのかなど、長く働くことに不安がないことが大切である。

それは、社長である私が常に考え、会社が努力しなければならないことである。

 

3つ目は、職場のコミュニティが健康で健全であること

つまりは人間関係についてである。自分のことを相手はどう思っているのか?自分の考えを相手は理解してくれているのか?もっとこうしたい!もっとこうしてほしい!そういった意思疎通が図れているのか、職場のコミュニティは健康的で健全な状態であるのだろうか、ということである。

昨今はハラスメント問題も複雑であり、これについては社員それぞれにも、また会社としても継続的な努力が必要である。

 

私たちは、それぞれに人間関係の大切さを知っている 

私たちは生まれてから今日まで、家庭や学校や友達関係、その他の職場や地域コミュニティのなかで様々な経験をしてきて、人間関係の大切さを知っている。また、良好だった関係が一瞬にして壊れてしまう怖さも知っている。だからこそ、職場のコミュニティが健康で健全であるために、決して独りよがりにならず、お互いに努力を続けていく必要があるのである。

幸いにもわが社には親睦会という組織があり、年に数回、皆で集まり酒を飲み交わし語り合い、親睦を深める場がある。今日の懇親会の場を大切に、有意義な時間にしてもらいたいというのが、社長としての私の願いである。。。

 

以上のように、3つの要素を絡めて懇親を深めることの大切さを説けば何となく社長らしい挨拶となり、また、総会や懇親会の設営に苦労をかけた役員の士気も上がるものだ。

これらは私の挨拶フォーマットの一例ですが、例えば冒頭で「懇親会を有意義なものとしてもらいたい」と話すのは『前で打つ』というスピーチテクニック(常套手段)で、論理的に展開するためのフレームワーク『CREC法』からヒントを得ています。

また、実際には他にも幾つかの要素があるなかで、あえてイメージしやすい要素を3つほど選んで話すことで、時間的にも長すぎず誰にでも分かりやすい簡潔な挨拶とすることができます。

挨拶、スピーチが苦手な方は、思考の整理法として参考にしていただければ幸いです。

 

以上、長く働き続けるために必要なことを社員に語る備忘録。

誰に習ったわけでもないが、こういうことも社長の大切な仕事だと私は考えている。